福祉・保育・教育・心理―人のためになる仕事をめざす方のための大学|東京福祉大学
beyond the four years -先駆者たち【社会福祉学部卒業生】2024/09/12
- 社会福祉学部卒業 宮島 真衣さん
- イムス太田中央総合病院 医療ソーシャルワーカー(MSW)
社会福祉学部 社会福祉学科 社会福祉専攻 社会福祉コース 2020年3月卒業
群馬県・太田市立太田高等学校出身
今の仕事に興味を持った時期、興味を持ったきっかけを教えてください
社会福祉士に興味を持ったのは高校3年生のときのことです。母親が看護師として働いていた高齢者施設でボランティアをしたことがきっかけで社会福祉士の資格を知りました。児童・障害・高齢など幅広い分野で活躍できる資格だと思い、とても魅力的に感じました。
大学4年生になってからも就職先に迷いがありましたが、もともと医療に興味があったことや、就職活動をする中で実際に医療ソーシャルワーカーとして働いている方からの話を聞いて、私も病院で働きたいと思うようになりました。
今の仕事を決意したきっかけとなった学生時代の出来事を教えてください
医療ソーシャルワーカーとして勤務経験のある先生の講義で、私がクライエント役となって先生と模擬面談をした際、二人だけの空間に導かれるような感覚を味わいました。その時に、私も先生のような面談技術を身に付けて医療ソーシャルワーカーとして働きたいと強く思いました。
現在はどんなお仕事をされていますか
現在は総合病院で医療ソーシャルワーカーとして働いています。外来・入院の患者様やそのご家族を支援の対象としており、病気になったことによるさまざまな不安に寄り添えるよう、相談支援を行っています。相談内容は、退院後の生活や退院先についての不安、経済的なことなど多岐にわたります。患者様・ご家族からの相談内容に応じて、各種サービスについての案内や利用までの調整を行い、社会資源との橋渡しをしていきます。社会資源は、他の病院や入所施設、行政や在宅サービスの事業所などさまざまです。患者様・ご家族のご意向を確認しながら、安心して生活できるよう今後について相談していきます。
仕事でやりがいを感じること。具体的なエピソードがあれば教えてください
入院中に担当ソーシャルワーカーとして関わりを持ち、本人との相談の結果、在宅サービスを導入して自宅へ退院された方と退院後に外来で鉢合わせたことがありました。その際、患者様は私の名前を覚えており、わざわざ声をかけて感謝の言葉を伝えていただきました。自身の関わりが患者様のためになったのだと直接感じることができたため、やりがいを感じました。
仕事で難しさを感じることはありますか
患者様やご家族の意向、医療職の方針にズレが生じたときには、毎回難しさを感じます。限られた入院期間の中で退院先を決めなければならないため、ときには医師の方針を覆すような働きかけをすることも必要です。互いに専門職としての価値観を持っているため摩擦が生じますが、患者様のために必要な摩擦だと思い、日々精進しております。
本学での学びは今の仕事に役立っていますか。どんなときにそれを感じますか
医療ソーシャルワーカーとして働く中で、毎週カンファレンスに出席しています。カンファレンスでは、ソーシャルワーカーの視点から考える患者様の問題点を他職種と共有するだけでなく、他職種からの話を受けて総合的な課題をまとめる力がソーシャルワーカーには求められます。
大学時代のグループワークで培った意見をまとめる力は、こういったカンファレンスの場で活かされているのではないかと思います。
現在の仕事はこれからの世の中でどのように貢献できると思いますか
高齢化が進む社会の中で、医療ソーシャルワーカーの役割は大きいと思います。病院に受診・入院したことをきっかけに発覚する課題を病院で早期解決することによって、家族や地域の負担が大きくなることによる負の連鎖を防ぐことができると思います。
今後どのように成長していきたいですか
社会人として3年目で、まだまだ医療ソーシャルワーカーとしての技術や知識は未熟だと思っています。先輩方のお力も借りながら、患者様・ご家族に不足のない支援ができるよう、日々学んでいきたいと思います。また、職場内に留まらず、県協会や地域の活動にも参画し、活躍の場を広げていければと思います。
この分野をめざす高校生にメッセージをお願いします
社会福祉士の試験に合格でき、今の職場に勤めることができたのも、大学の先生方が熱心に指導してくださったおかげです。また、4年間仲間と共に励まし合いながら勉強できた結果だと思います。卒業してから3年経ちますが、今でも大学のときに出会った仲間やアカデミックアドバイザーとは連絡とり、顔を合わせる仲です。皆さんも良い仲間と出会い、素晴らしい夢を叶えられることを願っております。